都議会レポート 2012.8.24発行
 3年前の夏、皆様の熱いご支援により政権交代を成し遂げることができましたが、その後、その大きなご期待に現政権が応えることができたかというと、反省点も多々あると思っています。私はここで2つのことを申しあげたいと考えています。
 1つはマニフェストに書かれたことが実現できていない点。当時野党時代としての限界があり、実現しづらい内容が存在していた事実です。無駄をなくす努力を行い、単年度で約7兆円の経費削減をしましたが、これもマニフェストで約束した施策を実現するための額には遠く及びませんでした。その結果、高速道路の無料化も軌道修正せざるをえませんでした。
 
しかしながら一方で、多くの施策が実現できました。これは、2つめとしてお伝えしたいことになりますが、自公政権では、できなかったことがかなり成し遂げられたことです。マスコミはマニフェスト総崩れなどと酷評していますが、実は、実現した政策もたくさんあります。
 
中学生にまで子どもに対する手当てを支給していますし、農家の戸別所得補償、高校授業料無償化などは相当前進しました。求職者支援法の制定、雇用保険の適用拡大、最低賃金の上昇など、たくさんの成果が見られます。
 私の所属する東京都議会においても、民主党が第一党になり数々の成果があがっています。例えば、決算不認定です。年間6兆円を超える東京都の一般会計予算、予算決定には、相当の時間が費やされ審議されるものの、一度決定した予算は、ほとんどノーチェックで使い果たされてきました。
 この状況にわたしたち都議会民主党は「都議会史上初の決算不認定」の裁定を下しました。今回の一件が今後の都の予算の使い方を大きく変える事になります。
 
 
 また、計画停電の被害を受けた足立区。その経験を活かし、「省エネ型東京づくりアクションプラン」をまとめ上げ、都に緊急提言を実行。それを基に「省エネ条例」を議員提案条例として提出、可決することができました。東京都議会で議員提出条例が成立したのは、実に21年ぶりの快挙となりました。議員本来の職務である立法の仕事を怠らず、今後も都民生活の向上に役立ててまいります。
 他にもこの3年間を振り返ってみますと、羽田空港の国際化、東京港の国際コンテナ戦略港湾の指定、東京外郭環状道路の延伸、防災都市としての機能強化、都立高校生150人を海外留学させる「次世代リーダー育成道場」の開始、ディベート教育や外国語教育の充実など、様々な成果が現れれています。
 一方、 ご当地、足立区におきましては、学力レベル向上の施策として「進学指導推進校」の指定を実現することができました。進学校の地域的な偏在、地域格差を解消し、学問の道で頑張ろうとしている子ども達を応援する施策の実現です。他には、慢性的な混雑に悩まされ続けている国道4号線「日光街道」。この渋滞緩和のために、現在は、「試験的」ではありますが、時間帯により、青信号の時間が変更し渋滞発生を抑える新しいシステムを導入しました。